肉離れの症状と処置

肉離れ〟・・・昔からよく耳にしたことのあるケガの名前ですが、それは、いったいどういうケガなのでしょうか?
簡単に言うと肉離れとは、急激に筋肉が収縮したことによって起こる、筋肉の損傷や断裂です。
スポーツをしている最中に起こりやすく、筋肉に急に強い収縮力がはたらいた時などに、自分の筋力に耐えきれなくなって筋組織を損傷します。
ひどい場合だと、ブツッ!と音が聞こえることもあります。
肉離れの診断は一般的には手で触れて行い、一点に痛みがあり、重傷だとへこみも確認できます。
筋肉の損傷には、程度により筋間損傷、部分断裂、完全断裂などに分けることが出来、症状や完治までの期間など以下のような分類もあります。

第Ⅰ度
筋繊維の断裂は認められないが、筋の伸長により筋細胞の破壊がみられるもの(筋が引き伸ばされた状態)。
また、筋繊維、筋周膜には変化はなく筋間損傷が主なもの。
筋力や可動域制限をきたすことは少ないが、自動あるいは他動運動の際に損傷部に不快感や違和感、疼痛がある。
第Ⅱ度
部分断裂損傷であり、一般には肉離れと呼ばれ、完全には断裂していないもの。圧痛と腫脹がみられ、筋収縮は可能であるが、疼痛の為収縮させられないことがある。
局所に陥凹を確認できるものもある。
第Ⅲ度
完全に断裂しているもの。
筋腹間に陥凹があり、強い圧痛が出現し、断裂端は縮み腫瘤を形成する。
筋の収縮はみられない。
受傷後24時間前後に損傷部より末梢に皮下出血斑がみられることがある。
スポーツ現場を例にとると、筋繊維が一度にまとまって断裂することは少なく、肉離れを繰り返した後に起こる事が多いと考えられている。

典型的なものはスポーツをしているときに、 大腿部(ふともも)やふくらはぎ、ハムストリングスに生じます。
体重をかけたり動かすと痛むので、通常の歩行が出来なくなります。
断裂の程度が酷い場合は、内出血が起こりますが、肉離れでも軽度であれば、内出血もなく普通に歩行出来る場合もあります。
そして、肉離れも急性期は炎症が起こっていますので、腫れる場合があります。
酷い場合は肉離れを起こした瞬間に〝ブチッ〟何かが切れるような音が聞こえることもあり、その直後から痛みのため、満足に動けなくなります。
痛みの種類は、急にピンポイントでやってくる感じですが、その日のうちに痛みは増してくることが多いです。
そして、筋肉は硬くなっています。

処置としては、捻挫の時と同じようにRICE処置を行います。

20160808-084633.jpg

20160808-084641.jpg